ヨシノズイカラ

ヨシノズイカラ 第4話「ウチのアシスタント とし坊とは?」ネタバレ!漫画を作る、って大変・・・

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月刊少年ガンガン4月号(3月12日発売)、ヨシノズイカラ第4話のネタバレ・感想をまとめました。

前回までのあらすじ

ずっとファンタジー漫画を描き続け、鳴かず飛ばずの状態で編集から戦力外通告をされてしまうのでは、と怯える日々を過ごしていた売れない漫画家の遠野なるひこ。

ファンタジーに固執し続ける彼に飛び込んできた担当編集の言葉は、「日常系の作品を描いてみませんか」という意外なものでした。

色々と腑に落ちないまま日常系漫画の連載に向けて動き始める中、なるひこは「どうして漫画家になりたいと思ったのか」と過去を思い出していきます。

夢を見ていた頃の「理想」と、プロになるという「現実」の葛藤を経て、今の彼があり、いつだって彼の中の中心にあるのは「漫画」である、という事が明らかとなりました。

ヨシノズイカラ 第4話「ウチのアシスタント とし坊とは?」ネタバレ

[私は、一人暮らしをしている。

家の周りが雑草に囲まれたボロ家だが、居心地は良い。

もともとは亡くなった祖母の家で、マンガ家デビューするまでの無職の間家に居辛くなり、ここに転がり込んだ]

[マンガ家になることを応援してくれたばあちゃんには本当に感謝している]

「ばあちゃん。

今日もがんばるよ」

なるひこが仏壇に線香をあげていると、とし坊がやってきました。

「おはようございまーす」

「おはよう。

今日は早いね」

「早起きしたんで」

[彼はとし坊。

本名は松尾敏人で、22歳。

一応アシスタント]

[家事や雑務、消しゴムがけやスキャンに線引き…その他いろいろ、私がちゃんと生活できるように手助けをしてくれる。

同じ村の人間なのに、10歳も年が下で私と真逆の明るい性格なので]

「先生、面白い話聞いてください」

「ん?」

笑いながら、自分の二の腕を見せるとし坊。

「昨日10人くらいで飲んでたんですけど、楽しすぎて殴り合いになって腕怪我しちゃいました」

[言ってる意味がわからないことがたくさんある]

自分とは対照的すぎるとし坊に、なるひこは遠い目をします。

「それは面白いの?」

「はははっ、面白かでしょ。

なんでここを? みたいな…えっ、面白くなかったですか?」

「いや、ケガ人出てるじゃん…」

「大丈夫ですよ友達なんで」

「そうなの?」

[彼のような子がなぜウチで献身的に働いてくれるのかはナゾだが、『オレ10年以上前から先生のことリスペクトしちょっとですよ』ということらしい。

10年前か…]

何かしたかな? と考えながら、仕事机に向き合うなるひこ。

「とし坊」

「はい?」

[多少子供っぽいアダ名だとは思うが、村のみんながそう呼んでるので私もそう呼ぶ]

「今日はネームだから早く帰っていいよ」

「えー、オレは何もやることなかっですか?」

「うん、一人で集中したいからさ」

机の上には、まだ真っ白の紙と鉛筆に消しゴム、定規と仕事道具が転がっています。

[ネームとはマンガの設計図と呼ばれるもので、話の流れを決め、セリフを考え、コマ割りをする作業のこと]

[ストーリーのほとんどがこのネームという作業で決まってしまうので、一番重要で集中力が必要だ]

「今回はしっかりしたプロットができてるから、結構すんなり描き上がると思う」

なるひこは文章がずらりと並んだノートを自慢げに見せました。

「へー、すごかですね。

ファンタジーの時はあんなに悩んでたのに」

[プロットとは、ネームの前の段階でストーリーをざっくり書き出したものだ]

「やっぱり先生は島マンガの方が向いちょっとですよ」

「じゃあオレはゴミ出しして帰りますね」

「うん、おつかれー」

「おつかれさまでーす」

とし坊が出ていき、鉛筆を持つなるひこ。

「よーしやるか」

と、そこでスマホの着信音が鳴ります。

“最終回を読んだ”という友人からのメールを見て、嬉しそうに返信を打つなるひこ。

「先生?」

「わっ!

なにっ、とし坊帰ってなかったの?」

「ゴミ出しに行っただけです。

それよりネーム進んでないみたいですけど」

「えっ!? そんなことないよ」

とし坊はなるひこの手元の紙を見ました。

「いや…あるでしょ。

一ページも描けてない」

「ははは、なんでだろうね…プロットができてると思うと油断しちゃうっていうか、やろうと思えばすぐできる気がしちゃって」

「先生立ち上がり遅かですもんね。

スマホ、預かります」

「えっ」

[私はとし坊のことをよくわからないけど、とし坊は私のことをよくわかってる]

今度こそとし坊は帰っていき、なるひこも改めて作業に向き合おうとします。

(ネームは集中力が勝負。

集中力の波に乗って一気にパァーっと……ぱぁーっと)

が、またここで邪魔が。

「なるひこ!! なるひこ! なるひこ!?」

「はいはい、はいはい」

「なるひこ! ホラ!! ごはん!」

それは、なるひこの母でした。

手提げのカバンを持っています。

「あっ母ちゃん…持って来てくれたの? 行くのに」

「今日は夕方用事のあるけん来んな!」

「あ、わかった」

「とし坊の分も入っちょっけん。

よく噛んで食えよ、じゃっ!」

「うん」

[母はこうしてごはんを作ってくれる。

私は一日二食、朝はパンを食べて夕食は実家に食べに行ったり、こうして持って来てもらったりしている]

カバンの中には、カレーがぎっしり詰まったタッパーが二つ。

[オレの住む祖母の家と実家が近いので、ごはんの心配をしなくていいのは本当に助かる]

タッパーを冷蔵庫にしまいながら、とし坊はオレのスマホ持ってどこ行ったんだろ? と考えるなるひこ。

しかしすぐに仕事仕事、と切り替えます。

しばらくして、進めていた手を止めてしまいました。

「ふー……オレはいつからスマホがないと漢字がわからない身体になってしまったんだ?」

席を立ち、なるひこは家の中を探し始めます。

しかし、とし坊はどこにもいません。

「とし坊ー。スマホ返してー。まだいるよねー? …ホントどこ行ったんだ」

仕方ない、といった感じでパソコンを開きます。

(漢字はノートパソコンで調べるか…あ、そろそろプリンターのインクが切れるんだった。

アマモンで注文しよう)

そうこうして、時間は過ぎ……。

 

「先生!? 先生!」

呼びかけに気が付き、顔を上げるなるひこ。

「オレは何を!?」

「ネームはどうしたっですか?」

とし坊が少し心配そうな表情で立っていました。

「わかんない! アマモンオススメのエロマンガは昼間じゃなく夜に進めてくればいいのに、とか考えてた…」

「本当に何やってるんですか!?」

「ああ…ストーリーがほとんどできてるという安心感で逆にネームが進まない!」

「それは本当にできてるんですか?」

微妙に呆れ気味に言うとし坊。

「スマホとかパソコンとか母ちゃんとか気が散ってしょうがないよ!

こんな時、近所に喫茶店があればなあ…憧れのノマドができるのに」

「憧れてるんですか?」

「近所ってのがミソな。

めったに行かない喫茶店ってコーヒー飲むのもキンチョーするから」

「それ向いてないってことですよ。

あ、ファミレスはどうですか? 島にもファミレスが一軒あるでしょ?」

「いやいやあそこはムリ! 高確率で知り合いに会うもん!」

[そんなとこでネーム描いてて、コイツ売れてねーくせにやることだけはいっちょまえだな(笑)って思われたくないじゃん?]

そんななるひこに、とし坊は笑い声をあげます。

「それはさすがに自意識過剰じゃないですか? 誰も興味ないですって」

笑顔で暴言を吐くとし坊に軽く怒るなるひこ。

「笑いながら言えばなんでも許されると思うなよ!

そもそもオレは無音派だから静かな方がやりやすいの」

「へー、そうなんですね…それなら、オレいいとこ用意できますよ」

満面の笑顔で言うとし坊に、なるひこは「いいとこ」までついて行くことに。

そこには、なるひこが住んでいる祖母の家よりも古びた家屋が。

周囲には草木も生い茂っていて物々しい雰囲気です。

いわゆる、廃屋。

「え…ココは?」

「いいとこです! 奥まったところにあるから車の音もしない、近くに建物がないから生活音もない。

ボロい空き家ですけど、ネームにはうってつけです」

「うってつけかなぁ~…?」

「さあどうぞ!」

鍵を開けて勢いよく引き戸を開けるとし坊。

部屋の中には、3つの遺影が並んでいました。

「ひっ…………、えぇ~~~~~??」

天井にはシミがあり、壁なども薄汚れています。

「電気は止まってるんで日が沈む前に描き上げてくださいね」

「あ…タイムリミット制なんだ」

「トイレはあそこです。

ボットン便所なんで野ションと思ってください」

言いながら室内の角のドアを指差すとし坊。

そこもまた物々しい雰囲気です。

「おおぅ…ガマンするよぅ…。

それより…なんで遺影並べてんの? 事故物件じゃないよね?」

改めて3つ並んだ遺影を見るなるひこ。

写真の中の故人たちは笑っています。

「先生おばあちゃんっ子だからちょうど良かですね」

「死んでる他人の祖母がちょうど良いとは?」

そんななるひこの言葉をスルーし、とし坊は窓を指します。

「あと、台風対策してるんで中からは出られません」

窓にはしっかりと木の板が打ち付けられており、日の光すらほとんど入らなさそうな感じです。

それを見たなるひこの中で「監獄」という言葉が浮かびます。

「さすがに…ちょっと…ここはどうかなあ?」

怯えながら遠回しに「こんなところは嫌だ」ととし坊に訴えるも、

「新しいネーム楽しみだな~」

「あっ、聞いて…」

「先生」

有無を言わせぬとし坊の笑顔。

「ちゃんと仕事してくださいね」

そう言って、とし坊は引き戸を閉めてしまいます。

「あのっ、とし坊! と、」

なるひこの訴えは空しく、ガチャと鍵を閉める音も響きました。

遺影の方をちらりと見て、諦め気味に「少しだけお邪魔します」と言いながら部屋の中へ入るなるひこ。

そのままにしてあったテーブルに道具を広げ、目を閉じます。

「ネーム以外やることはない。

本当に静かだ…よし。

いける、いける!」

無心で紙にどんどんネームの内容を描きだしていくなるひこ。

これまでのだらけぶりはどこへ行ったのやら、何かが乗り移ったかのような気迫で手を進めていきます。

 

やがて描き終わり一息つくなるひこは、そこで部屋の中が暗いことに気が付きます。

「気付かないうちに時間がたってたんだ…すごく集中できたな。

あとはセリフを微調整するだけだし、家に帰るか」

道具をまとめて、玄関へと向かいます。

しかし、引き戸はビクともしません。

「あれ…カギが…ちょっ、なんで? 動かない!?」

とし坊は本当に鍵を閉めて行ったらしく、何をどうやっても動かない引き戸。

「あれ…やばい…なんかトイレにも行きたくなってきた…え?」

なるひこの頬に水滴が。

「えっ!? 何?? 血? 血なわけないか」

ビビりながら天井を見るなるひこ。

天井板の隙間から水漏れしていました。

「は? 雨!? えっ、雨!? 雨降ってたの!?」

外が暗いのは、雨で曇っていたからでした。

薄暗く、遺影の並んだ室内。

独りぼっちで不安が募りに募ったなるひこは必死に叫びます。

「おーい!! とし坊おぉ! 終わったよー! ネーム終わったよー!!」

しかし、もちろん返事が返ってくることはありません。

「いや、本当に怖い! 暗い! トイレ行きたい…とし坊――――!

ネームできたよおおぉお!! 助けて――――――!!!」

外では、大雨が降り続いています。

 

やがて雨は止み、何も知らないとし坊は浮き足で歩いていました。

「先生できたかなー」

鼻歌を歌いつつ、鍵を開けるとし坊。

「先生ー、時間ですよ! 遊ばず仕事できました?」

そこには、玄関先で遺影を抱えて憔悴しきっているなるひこがいました。

「とし坊」

「せ…先生、トイレ使わなかったんですか?」

いたたまれない、といった感じでとし坊が目を反らします。

「漏らしてないよっ! 怖くて尿意はひっこんだし!」

「怖いって言いながら遺影…」

「うわわわ! すみませんすみません!」

自身が故人に対してとんでもないことをしていると気が付いたなるひこは、遺影に力いっぱい頭を下げます。

「仕方なかった…ネームが濡れないようにガードに使ってた」

「あんなにビビってたのに」

遺影をきちんと元の場所に戻して、廃屋を出るなるひこ。

「幽霊よりネーム台無しになる方が怖いの」

「命のネームですね」

今何時? という会話をしながら、家を後にする二人。

地面には水たまりがいくつもできています。

「ネーム完成したんですか?」

「言ったろ? 頭の中ではできてるって。

一旦集中できればパパパのパーだよ」

「あの家ならいつでも借りられますよ」

「いや…あの家はもういい…」

疲れた顔をしつつ、息を吐いてなるひこはノートを見ます。

「あとはこれを担当さんに見せて、訂正がなければOKだ」

「やっぱプロでも訂正されるんですね」

「されるよー。

一話ゴッソリ没になることもあるし、言い合いして険悪にもなるしさ」

「じゃあこれからが大変かぁ」

「大変じゃない作業なんてないよ。

ネームやってる時はネームが一番大変なんだけどね……あ」

なるひこの家の前に生い茂っていた草むらが消えていました。

「何これ? 家の前の草むらが畑になってる!」

「お母さんの了承だけもらって、先生がいない間に耕しました!!

途中雨が降って全部終わらなかったんですけど」

「えースゴイ! こんなに広かったんだ」

嬉しそうに辺りを見渡すなるひこに、相変わらずの笑顔のとし坊は言います。

「田舎マンガ描くんなら畑はいるかと思って」

「いるいる! 何植えたらいいんだろ?…あっ!」

「なんですか?」

「ちょっと思いついちゃった! ちょっと、ネームのラスト変えよう、ちょっと」

なるひこは慌ただしくノートを開きながら、どこか平たいところを探します。

そこでとし坊がなるひこに背を向けました。

「どうぞ、オレの背中使ってください」

「さすがとし坊! 畑があるならもっとキャラ性広がるラストできるぞ」

[こんな感じであっさり人に背中を貸してくれるのが、とし坊。ウチのアシスタントだ]

楽しそうにしている二人を離れたところで見つめる少女が一人。

手には子ども用の傘を持っています。

「ここがマンガ家の家…ヤサはつかんだ」

雨は止んでいるのに、傘を開く少女。

「あれ? また雨降りそうじゃない?」

「早く家に入りましょう」

「カレーあるよ」

「マジですか? やったー!」

「ただいまー」

ヨシノズイカラ 第4話 感想

いや~、とし坊怖い(笑)

けれども、なるひこも彼のおかげで色々上手く行っているのでは? と思えるところもあるので、なかなかに良いコンビなんじゃないかと思います。

結局とし坊についてはまだまだ謎が多いままですが、また今後その話も出てくるのでしょう。

いや、出てこないなら出てこないでアリかなとも思いますね。

それにしても、漫画を作るって大変なんだとこの作品を読んでいるとよく分かります。

コメディ要素のおかげで軽く読めますが、結構その辺りはリアルなんじゃないかな…と思います。

それに最後に二人…というよりなるひこを見ていた女の子は一体?

恐らく以前登場したなるひこの同級生の娘さんなのでしょうが、なにやら少し不穏な感じです。

次の展開は一体どうなるのか気になります。